yamamizuh’s diary

沖縄県の北部・東村にある自然と民俗の博物館です

クロツグの葉


▲本日も快晴です



皆さん、こんにちは。学芸員の金城です。
クロツグ』というヤシ科の植物をご存じでしょうか。




▲沖縄によくある、大きな葉が特徴の木です



クロツグ(ヤシ科・方言名はマーニ)
 ・分布は奄美諸島以南、台湾
 ・3m程にもなる大きな葉と樹形
 ・石灰岩地域の低地から山裾にかけてみられる
 ・花は強い香りがある
 ・葉鞘(ようしょう)は黒い繊維質で密に覆われ、シュロ毛として結束用の縄やほうき等に利用される
 ・実は径2cm程で橙赤色に熟する
 ・土壌は特に選ばない(日陰でも良く育つ)




沖縄では昔からマーニを使った民具やおもちゃ作りが盛んです。
また、豊年祭などの行事や儀式でも使用します。




▲先輩にマーニの編み方を教わります





▲初めてのマーニ編みに挑戦!ドキドキ!





▲できあがったマーニ。2m〜3m程度



マーニの葉の裏には黒い胞子のようなものがくっついているので、さわる度にクシャミが。
編み終わる頃には、二人とも鼻がぐずぐずしていました(笑)



外の空気を吸いに駐車場の方へ掃除をしにいくと、珍しい蛾が2匹。




▲ルリモンホソバです


★ルリモンホソバ(ヒトリガ科)
 ・体は淡黄色、背部にルリ色紋がある
 ・山地性で日中の目撃はほとんど不可能
 ・個体数は極めて少ない




▲見方を変えると、模様がルリ色に光ります





▲手に乗せてみました。脚もルリ色です!



こう見ると、蛾も意外とかわいいんですよ(^^)
生きものたちの意外な一面を探しに、博物館へ遊びに来てみてはいかがでしょうか。